台湾の秘境を行く:司馬庫斯 その5

前回は、厳密に言うと司馬庫斯ではないけど、住所的には司馬庫斯と同じ「斯馬庫斯」となっている、
司馬庫斯とは山向かいにある、新光、鎮西堡の集落を紹介したんだよね。

こちらの集落は、司馬庫斯のような、少数民族によるアトラクションというのはなさそうだけど、
司馬庫斯同様、鎮西堡の集落の奥にある神木を見るハイキングが、個人的にはすごくお勧め。

ただ、鎮西堡神木群までハイキングする方法は、ネット上に余り情報がないんだよね。
今現在、例えば、新光集落にある日日春民宿に出ている情報が一番わかりやすいかと思うので、とりあえずこれを紹介するね。
今現在の情報提供は難しいけど、今後は、「鎮西堡」「神木」「B區」などでググれば、情報が出る日が来るかもしれない……

参考までに、私が行ったときのハイキングでたどった道の軌跡を張っておくね。

下部の濃いピンクの部分が、登山口から鎮西堡神木群B区をハイキングしたルート。
そして、上部のは日日春民宿の場所。
つまり、集落から登山口まで結構距離があるわけで、
登山口までは、ところどころ悪路とはいえ舗装されているので、行く足があるのがベター。
登山口までの道は案内が出ているけど、ちょっと小さいので見逃さないようにしたい。

ハイキングルートは、登山口からしばらくはルートは1本だけど、途中からA区とB区に分岐する。

A区はかなり時間がかかると思われるため、B区へ行くのが現実的かなと思う。
B区の場合は、神木エリアになったら、反時計回りにぐるりと回る。
反時計回りに回るのは、その方が体力的に楽という理由だろうと思う。
司馬庫斯も神木エリアはぐるっと回るようになっているけど、
鎮西堡神木群の方が、そのぐるっと回る円周が大きく、見るのに時間がかかる。
司馬庫斯のようにメッセージ性がある神木があるわけではないけど、
さまざまな傾斜地にある神木を眺めて回れる楽しみはこちらの方が大きいかな。

B区の神木エリアの地図と、途中ですれ違ったきこりの人が書いてくれたB区までの地図。
行き先を示す案内板は立っているので、相当なことがない限りは道には迷わないだろうとは思う。
   
ちなみに、ハイキングルートにはベンチ、案内板、ハイキング道の整備はそれなりにしてあるけど、トイレはない。

司馬庫斯と違って、鎮西堡神木群がおもしろいのは、小川を越えていくというルートが結構あることかな。
  
川のところまでおりるためのロープとかが用意されていて、石に矢印が書いてあって、これをたどれば向こう岸に着けるようにはなっている。
これが一番ダイナミックな気がするけど、橋を渡ったり、川沿いを上ったり、いろんなパターンがある。
雰囲気はいいけど、どれも基本的に子供でも行けそうな難易度の気がする。

もちろん神木があるぐらいなので、奥深い森の中をハイキングするわけなんだけれども、
山の中には少数民族のきこりがいて、実際に遭遇したり、そこかで木を切り倒す音がしたり、ところどころで切って間もないような木の切り跡を見ることも多くて、
誰もいない静まり返った森というのとは違う、どこかで森を手入れしているであろう人の気配を感じながら森を歩くというのは、感情が研ぎ澄まされ、妙に新鮮な経験をしたと思う。

きこりの人が、うまく木が切れなかったときに「ばかやろう」と言っていたのが妙に記憶に残った。
きこりの人は一様に長靴を履いているんだけど、こう考えると、ここを歩くのに最も適した履物は長靴なんだろうか……

ということで、結構書くのに手間がかかった司馬庫斯シリーズはこれで終わりにしようと思うけど、
また何かあったら、わかる範囲で追加したいとは思う。

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