台湾の春巻

台湾に行ったら小籠包を食べたい人がほとんどだろうけど、
こういうののほか、普通に、餃子とか饂飩とか春巻というのはどんな味なのかと思うかもしれない。
餃子や饂飩は、それなりにイメージのとおりのものが出てくるわけだけど、
台湾で春巻を食べようとすると、我々が考えているものと全く違うものが出てくる。

春巻は「春巻」(chun1juan3)と言うんだけど、小麦粉を焼いてつくった薄皮に野菜などを入れて巻いたもの。
揚げ物ではないんだよね。

余りいい写真が撮れなかったんだけど、春巻の屋台を見つけて買ってみたよ。
 
これは屋台だからこんなゴージャスでデラックスなものになっていて、「潤餅」(run4bing3)と呼ばれている。
実際に家庭でつくられるものというのは、もっと質素で小さいと思う。

家庭では、屋台でこういうジャンボ春巻の完成品を買って食べるというだけではなく、
市場で春巻の皮を買ってきて、あり合わせでつくった野菜いためなどを包んで食べたりもする。
野菜いためというと、日本の春巻みたいにしっかり中華風のとろみがついている気がするけど、そういうわけでもない。本当に普通のいためたものが具だったりする。
あるいはピーナッツの粉とか砂糖とかを入れて包んで食べたりする。

以前は、市場なんかに春巻の皮を焼いているお店とかがあって、
それはまるでクレープ屋さんだけど、もっと曲芸チックにがんがん焼いて売っていた。
つまり、台湾のクレープの皮というのは円形らしいんだけど、
それも含めて、春巻の皮を売る店を見つけられたら、また紹介したい。

ちなみに、我々がイメージするような春巻というのは、
味の素の冷凍食品などで台湾にも浸透し、今では普通に台湾で食べられるようになっている。
「春巻」とだけ言うと、揚げないものを想像する人もいるかもしれないので、
「炸春巻」(zha2chun1juan3)、つまり揚げ春巻と表現する方がわかりやすいかもしれない。