車載カメラを搭載する台湾の車

初めに、今週、台湾で飛行機が墜落したニュースを知り、
事故に遭遇してしまった方にお悔やみを申し上げたい。
今回墜落した飛行機の行き先は、このブログでもお勧め観光地として触れた金門島だったんだね。
台湾のお勧め観光地:金門島 その1」「その2」を見てね。
私も、まさにその会社のその同型の飛行機に乗ったことがあって、何とも複雑な気持ちがしたよ。
 
今回墜落した飛行機の同型機。今から10年前、金門島に行くときに撮影したもの。
ちなみに、この飛行機、復興航空のB-22810は、去年澎湖で墜落したそうで……

このニュースでは、まさの墜落の様子を映した車載カメラ、ドライブレコーダーの映像があったんだけど、
台湾では、事故があると、こうやって車載カメラの映像が出てきたりして、
この事故に限ったことじゃなく、ほぼ毎日、何らかの形で話題になるぐらいだよ。
今回は車載カメラの映像が世界的な映像になったんだけど、
通常、報道機関がこういう映像に対する報道許可をとるという意識が薄くて、
ほとんど許可もとられずに報道されてしまうということも問題になっていたりする。

ところで、台湾では結構車載カメラを載せている人が多い気がする。
2014年2月の統計だけど、
車保有者で車載カメラをつけている人は47.7%、
車保有者で車載カメラをつけていない人は29.7%
車は持っていないけれども車載カメラを持っている人は2.7%
車も車載カメラも持っていない人は19.9%
――ということで、もう半分ぐらいが車載カメラを積んでいるんだよね。
日本ではETC車載器の普及率が50%ぐらいだから、それと同じぐらい普及している。

車載カメラのことは台湾では「行車記錄器」「行車紀錄器」とかいうから、
車載カメラの映像が見たかったら、ユーチューブなんかでこれらのキーワードを入れて検索するとじゃんじゃん出てくるよ。
そういう映像の数々を見ればわかるんだけど、
台湾人は車載カメラをドライブの思い出づくりの用途として積んでいるというより、
どちらかというと、事故に遭ったときのトラブル対策、当たり屋対策、
自己防衛手段として記録しているということなんだと思う。

以前、「台湾の運転免許筆記試験」で紹介したこともあったけど、
こういうのを見ると、台湾の自動車試験は簡単過ぎて、
薄い冊子を軽く覚えて、後は常識感覚で受ければ受かっちゃうよね。
運転技術に関しても、車という機械という操作は習ってきたとしても、
運転することで展開される路上での危険予測が十分頭に入っているかというと、そうでもない。
自分も含めて、ドライバー各人が必ずしも交通ルールに精通しているとは言えないから、
やっぱり記録しておいた方が、後でトラブルを避けられることもあるよね。
そんな社会に対する不信感というのが、車載カメラ搭載をふやさせているのかなと思う。