台湾の秘境を行く:司馬庫斯 その4

前回まで、台北から近いにもかかわらず、山上の少数民族集落や神木を見られる秘境めいた司馬庫斯を紹介を続けてきたんだよね。
今回は、厳密には司馬庫斯ではないけれども、スマクスと読む、司馬庫斯の山向こう、川を挟んだ向かい側の山にある新光集落、鎮西堡集落を紹介するね。

司馬庫斯の位置については、その1に紹介しているから、それを見てもらうとして、
司馬庫斯と新光、鎮西堡の位置関係のグーグルの地図を張っておくね。

左上にある道は新竹からの道で、同じく左上にある両集落への分岐点となる「泰岡集落前の交差点」を経て、
右側の細い道をたどれば、右下の司馬庫斯に至るし、
左側の太い道をたどれば、左下の新光、鎮西堡に至る。

司馬庫斯と新光、鎮西堡は直線距離的には近く、向こう側の集落が見えているんだけれども、
それを道路で行こうとすると、かなり大回りすることになる。
昔は直線距離で突っ切って行き来していたみたいだから、その脚力たるやすごいと思う。

ちなみに、グーグルの地図を見ればわかるけど、昔の村落、集落のことを台湾では部落といっている。
台湾で部落というと少数民族の村のことをイメージしやすいけど、そこには日本のような差別的な意図は全くない。
司馬庫斯、新光、鎮西堡は部落(集落)の名前なんだけど、住所は斯馬庫斯になっている。
スマクスといえば司馬庫斯集落のことを指すんだろうけど、司馬庫斯と斯馬庫斯は同じ発音なので、音声だけで両者を識別できない。

さて、新光、鎮西堡の行き方だけど、司馬庫斯と同様、秀巒の入山ゲートで入山届を書いて入ってからは、
「泰岡集落前の交差点」のところでは、ゲートをくぐる右側の方を行くよ。
「泰岡集落前の交差点」についてはその1でも書いたけど、別の写真を載せておくね。

司馬庫斯までの道というのは、悪路を行くことになるんだけれども、
新光、鎮西堡への道は県道なので、細くともある程度安心感を持って行くことができるのも魅力かな。
恐らく集落までは、「交差点」から30分もあれば着くはず。
 

「泰岡集落前の交差点」からの道だけど、司馬庫斯と違って、真っすぐ行けば集落に着くというわけではなく、一つだけ注意すべき丁字路があるよ。
その丁字路は集落内にあるので、標識を見逃しちゃうかもしれないし、直進の道もそれなりの道幅なのでスルーしそうになるけど、左に行く上りの道を曲がるのを間違えないようにね。
左折して上ると、ほどなく右側に中華電信の塔と派出所が見えるから、それで道が正しいかどうかが確認できる。
 

念のため、上部の地図の左上部分を拡大したもので説明しておくね。
矢印は新竹からの往路の進行方向、ピンクの丸が「泰岡集落前の交差点」、緑の丸が要要要注意の左折しなきゃいけない丁字路だよ。

道に迷うと集落までたどりつけないということもあるけど、
特に、入山ゲートから給油所がないことは司馬庫斯と同じだから、往復で無駄な燃料は使わないように気をつけないといけない。

もし、司馬庫斯での民族紹介的なアトラクションが期待できず、神木を見に行くということが旅の目的であれば、私は新光、鎮西堡集落方面に行くことを人に勧めると思う。私がまた行きたいと思うのも、こちら。
ただし、こちらは司馬庫斯と違って、集落から神木を見に行くための登山口までの距離自体が5、6キロ近くある(しかも悪路)ので、そのことを考えた往復の足が確保できることも必要だと思う。
もちろん、恐らく日帰りは難しいだろうと思うので宿泊の確保、標高的には司馬庫斯と同様なので、冬場ならそれなりの防寒対策も必要になるよ。
司馬庫斯集落が次第に有名になってくると、こちらの方が何となく秘境感がある気もするけど、
ただ、集落の様子的にはやっぱり司馬庫斯集落の方が秘境めいていると個人的には思う。

このトピックはつくるのが結構大変なので、やっぱり次回に続く。