台湾の町を歩いていると、日本ではもはや消滅してしまったコイン式遊具を見かけることがある。
本体の企業名を見ると、これは台湾国内の中小企業さんが手がけているのかな。
これらのコイン遊具は、車、飛行機、船などの乗り物の形状をしていて、
コインを入れると、アニメの歌や台湾の童謡が流れて、遊具が動き出す。
日本のコイン遊具の中には進化を遂げ、かなり高度な動きをするものがあるけど、
台湾のものは、原始的な揺れ方そのままで、21世紀まで来てしまったような遊具だよ。
こういうのを見ると気になるのが、これらのコイン遊具のパクリかげんだけど、
ぱくったというより、劣化コピーというか、
似せてつくって見せたのが、かえってシュールな形になっていたりする。
写真のものは、塗装がどうもいまいちな気がするけど、
これでも昔に比べれば随分洗練されているらしい。
ちなみに、アニメの歌というのは、台湾独自に設定された主題歌とかだよ。
以前は、台湾に持ち込まれた外国のアニメは、オリジナルの主題歌をそのまま使っているとは限らなくて、
台湾で独自に主題歌をつくっていたりもしたんだよね。
これらのコイン遊具は、今は10元コインを入れて動かすんだけど、
昔は、まあそれほどお財布が傷まない程度の値段設定だったよ。
乗ったことがある台湾人は結構いるんじゃないかな。
直近ではハイパー遊具も出てきていて、それは20元もする。
以前の方がもっとたくさんいろいろなところに置かれていた気がするけど、
今も、小児科病院とか歯医者さんとか、スーパーや薬局とか、
まあ子供が来るところにかなり存在している。
コイン遊具は、店舗がリースしている場合と、業者がお金を払って置かせてもらっている場合がある。
もし、コイン遊具を購入する場合は、5万元、中古は2万元ぐらい。
1カ月で5000元ぐらいを売り上げるので、写真のような3台だと1万5000元ぐらい。
4台だと2万元で、それは台湾人の初任給に相当すると考えると、
まあまあお金にはなる商売なのだろうか。