菱角という食べ物

ネットで結構多く情報があるから、別にあえて菱角について紹介しなくてもよさそうだけど、
せっかく材料を集めたので、紹介することにする。

菱角は、沼地に育つヒシという植物の種子のことで、
これをふかして、主に屋台で提供されている。
種子ができる秋に販売されるから、年じゅう出回るようなものでもないみたい。

ヒシというから菱形かというと、そうでもなく、
種子は異様な形のとげが二つあって、インパクトがある。
 
菱角の種子の皮はふかしてあっても結構かたいんだけど、
通常屋台で売られているものは皮のどこかに傷がつけてあって、そこからむいて中身をとる。

菱角の味は芋のような栗のような――何かすごくあっさりした甘みがある優しい感じで、
外観に比べてくせがないから、買ってまずくて後悔するというものではないと思う。
食べ出すと後を引く感じで、まあそこそこおいしいように思うし、
悪魔のような菱角の皮を積み上げることで、食べ応えも感じられると思う。

ヒシについては、日本にももちろん自生しているけど、
そこそこ水質がいい池や沼地とかがどこにあるかわからなければ、見られない気もする。

年配の人なら、ひしの実といえば、小さいころよく食べたという人もいるはずで、
今でも、日本でも郷土料理としては地域レベルでは売られているんだろうと思う。

菱角は南台湾でよくとれるもので、
台湾も南の方に行くと、よく菱角を路上で売る看板を見ることもある。
その看板は地味な割にインパクトがあるので、今後撮る機会があったら追加したいと思う。

以前、「台湾のサツマイモ」で菱角について、単語だけ触れたので、それも見てね。
菱角は、芋類と調理法や味が似ているから、同じ屋台に載せているのかな……