台湾に行ってエレベーターに乗っていると、ふと、その文字に気づくかもしれない。
――開閉ボタンが違うんだよね。
「開」はいいんだけど、「關」になっている。
台湾では、「開」の逆は「關」だよ。
「関」というのもある。「關」は関のことで、閉とは違う漢字だよ。
閉めるという表現をするときに「關」を使うんだね。
目や口を閉じるときには閉(bi4)を使わなくはないけど、それはすごく限定的な表現らしいね。
これのほか、スイッチをつける、消すなどのときも「開」「關」を使う。
台湾にある身近なスイッチを見てもらえば、そうなっているのがわかると思う。
もっとも、つける方については、「電源」となっているものもあるけどね――
日本語ではあらゆるスイッチは「つける」んだけど、日本語初心者が誤用するのに遭遇することもあるよね。
だから、「エアコンをあける」とか言われても、それはエアコン本体を何か開くことを意味していなくて、つけるのことだなと思ってね。
ちなみに、エアコンを「あける」場合、本体にあるあけられる部分をあけるのは「打開」(da3kai1)、解体するのは「拆」(chai1)というらしいよ。