台湾の新村

我々が台湾を観光するときに、ノスタルジックな老街に行くこともあるけど、
台湾には新村というのもある。

新村は住宅街の名前であって、ニュータウン的なもの。
統一的なアパートメントとかマンションが建ち並ぶわけではないけど、
人々が集住しコミュニティーを形成している住宅エリアだよ。

新村の伝統的なイメージは、国民党の人のコミュニティーで、
戦後に国民党の人がやってきたときにつくられたものという感じがする。
そういうコミュニティーでは、人々の中国の地域のルーツがさまざまなので、
かつては、中国地域の方言が飛び交う場所になっていた。
そして、だれもがきれいな標準の中国語が話せなかったりした。

とはいえ、そういう世代の人はもうこの世から去りつつあり、
時の経過とともに新村も消滅して、全く別の建物に生まれ変わったりしている場所もある。

台北の地下鉄の地図を見ると、たまに新村を見つけることができる。

写真は小碧潭駅の地図だけど、左側は中央新村、右側が大坪新村だよ。
新村は観光エリアではもちろんないけれども、台湾の人々の生活がわかる場所の一つかもしれない。

ちなみに、新村でググると中興新村というのも出てくるんだけど、
これはかつての県庁所在地のような、省庁街のようなものであって、
きょうのテーマのもととはちょっと性質が違うよ。

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