前回は、台北駐日経済文化代表処の「台湾に関する意識調査」から、日本人の台湾に対する関心度について紹介してみたけど、
今度は、内閣府から毎年出されている「外交に関する世論調査」を参考に、
日本人の諸外国に対する関心度を交えて紹介してみる。
「あなたは台湾を身近に感じますか、感じないですか。」「あなたは,アメリカに親しみを感じますか,それとも感じませんか。この中ではどうでしょうか。〔以下,(2)ロシア,(3)中国,(4)韓国,(5)インド,(6)ヨーロッパ諸国(イギリス,フランス,ポーランドなど),(7)アフリカ諸国(南アフリカ,ケニア,ナイジェリアなど),(8)中南米・カリブ諸国(メキシコ,ブラジル,ジャマイカなど)の順に聞く。〕 」
「あなたは現在の台湾と日本の関係は良いと思いますか、悪いと思いますか。」「あなたは,現在の日本とアメリカとの関係は全体として良好だと思いますか,それともそうは思いませんか。この中ではどうでしょうか。〔以下,(2)ロシア,(3)中国,(4)韓国,(5)インドの順に聞く。〕 」
この表を見る限りでは、日本人が考える身近な国とは、台湾、アメリカ、韓国、ヨーロッパになるけれども、
結論としては、日本人の台湾への親しみ、関心は突出しているということだよね。
過去のデータと比較しても、着実に増加していて、これがマックスかもしれない。
台湾を身近に感じる人は、前回2009年で56.1%(14.1% 42.0%)が、今回は66.9%(19.3% 47.6%)になっているし、
日台関係をよく考える人は、前回で76%(10.9% 65.1%)が、今回は91.2%(18.7% 72.5%)にもなっている。
この手のアンケートで楽観的に回答を出せるのは、台湾側からの日本へのコミットの仕方が、日本人を安心させているからだと思う。
なお、これらのデータを読み解くときに、
日本人の諸外国に関する受けとめ方が、その時々の外交懸案、時事問題、報道などに引きずられることは気をつけて読みたい。
特に、この時期は中国との間では結構大きな外交問題があったわけで、それが如実に反映されているんだよね。
けれど、むしろ、この結果をそのまま出せる内閣府もなかなか度胸があると言えるのかな。
あくまでも、この統計結果をもとにしてだけど、日本人がどう思っているかというよりも、台湾人の利益になることとしては、
例えば、台湾人が海外で生活などをするとき、
だれもが台湾をある程度知っている社会で生活したい、
台湾人であるがゆえに受けるであろう不愉快な思いをできれば避けたい、
逆に、自分は台湾人だと名乗ることで相手の印象をよくすることが期待できる
――と考える場合には、日本は一つの安全な選択肢になるかなということかな。
大使館もたくさんあるしね。
またこの手の統計が出たら、追加を書きたいと思うけど、
こういう人様のやった統計を編集するのではなく、やっぱりオリジナリティーのある記事を書きたいものだ。
2009年時のトピック「日台の「外交に関する世論調査」のような調査結果より その1」「日台の「外交に関する世論調査」のような調査結果より その2」も見てね。