台湾は漢字を使っている国なのに、漢字テストがないよ。
ただ、全くないかといえば、そうではなくて、注音符号に対して漢字を当てたり、あるいは逆に漢字に注音符号を当てたりすることも、試験のほんの一部としてはあるかもしれない。
こういう問題としても、それは日本語で言うところの漢字テストのような純粋に一般的な単語を問うのではなくて、熟語やことわざのような語彙を問う問題になっていたりする。
(注音符号については、「注音符号 その1」「台湾の注音による漢字の振り仮名」を見てね。)
台湾の漢字といえば、日本の漢字に比べてけた違いに難しいものがあるわけで、
個々人が間違えて漢字を覚えてしまうという可能性はもちろんあるわけだよね。
漢字テストがない状況で、一般的に個々人が漢字を確実に覚えて正確に書けているかどうかというのはどうチェックするのだと思うんだけど、
台湾人は日常的に小テスト、テスト、作文などなどもあるわけで、もちろんそれらの解答は漢字で書いていくわけだから、解答行為自体が常に漢字テスト状態になっていると言えるわけで、そこにおいて漢字が間違えていれば指摘されるわけだよ。
特に、初等及び中等教育段階ではかなりチェックが入っていくから、そこで直されていくことになるみたいだよ。
ただ、問題なのは、そのチェックの大もと、ひな形になる漢字の問題かな。
日本のテストであれば、ひな形は一つだよね。つまり、一つの漢字に対して一つの文字というのはかなり厳密にされているけれども、
台湾ではそこまでの厳格性があるわけではなく、そのときどきによってひな形となる書体が変化するんだよね。だから、勉強した時分によって漢字の書体が異なるということが起きるよ。
そして、高等教育以降では、書体の差は許容されていくことになるよ。
台湾人でも漢字が書けない状況に陥ることがあるみたいだけど、そういう問題については、「台湾人が読めない漢字に遭遇したら」「台湾人が漢字を忘れたら?」を見てね。