日本人の家にもあるといえば、あるという人もいるのかもしれないが――
台湾ではよく見かける夾子(jia2zi)という道具がある。
ありそうでなかなかないので、こういうものは台湾人の日本土産になるだろうか……
この道具の両端に容器の縁をかけて、中央を持って挟み込んで持ち上げて運搬するんだよ。
写真は、炊飯器の内鍋を持ち上げてみているんだけど、こんなふうに取っ手のない鍋や容器にも使えるわけで、
これを使うと、熱い物を運ぶことが苦ではなくなるわけで、必然的に鍋つかみが不要になってくる場面が多くなる。
調理した鍋や容器をそのまま食卓に持っていくことを考えると、こういうのも便利なのかもしれないけど、
ただ、日本の場合は、調理したものを皿に移さず、調理した容器のまま運搬することがどこまであるのだろうということも思うよね。
それに、この動きは縦の動きなんだよね。
電子レンジとかから出すときにはこういう道具がが欲しいけど、当然のことながら、横からものをつかむときはこれは使えないよね。
ちなみに、夾子(jia2zi)というのは挟む道具のこと全般で、調理道具でいえばトングとかもそうだし、
挟むものということで考えると、洗濯挟み、ダブルクリップ、ヘアピン、ネクタイピンのようなものも、この範疇に入るよ。
なお、似たような手の動作をするものとして「はさみ」があるけど、
剪刀(jian3dao1)は、挟んで切ることに視点がある、切る道具だよ。
「台湾のレトロな電気炊飯器」も見てね。