注音符号 その1

今まで注音符号について書いてこなかったので、これを書くことにするよ。


台湾の中国語を見ていると、何かよくわからない文字に遭遇することがあるかもしれない。
これは「注音符號」(zhu4yin1fu2hao4)というものだよ。
それは大体は漢字の横についていたりすると思うからわかると思うけど、ルビであり、発音記号のようなものだよ。
台湾の注音による漢字の振り仮名」も見てね。

あとは、文字入力が必要な電子機器みたいなのにも注音符号が存在する。
  

台湾人は常識的には注音符号が読めると考えていいと思う。
もちろん、年配の人の中で教育を受ける機会が少なかった人の中では読めない人がいないこともないけどね。
子供向けの読み物には注音符号によるルビが振ってある。――ということは、子供はこれを学習して、漢字が十分に読み書きできないときには大いに注音符号を活用しているということだね。
そして、「台湾人が漢字を忘れたら?」でも書いたけど、大きくなるにつれ、こういうものを使うのは恥ずかしいので書くことははばかられるという感覚になって、大人になると使わない。

さて、中国語のルビといえば、中国語を勉強する多くの日本人にとってはアルファベットのピンインが思い浮かぶと思うんだけど、
台湾人にとっては、このアルファベットのピンインというのは結構わかりにくいという感覚があるようだよ。
例えば、皆さんの中で中国語のアルファベットのピンインを台湾人に書いてみせたものの、それが何なのか理解されなかったという経験はないだろうか。
台湾人は中国語のルビ振りが必要なときは常識的には注音符号で行うわけで、アルファベットのピンインは使わないんだよね。

自分の名前をアルファベットでどう書くかぐらいまでのことはできるかもしれないけど、
その先の、例えば自分の住所をアルファベットで書けと言われ、困っちゃう人が出るのは、こういうことも原因の一つにあるかもしれない。
台湾の英文住所 その2」も見てね。