台湾に限らず、中華圏に行くと、何かど派手な形の飾り物がある。
これは「元宝」というものだよ。簡単に言えば、中国の昔のお金のことらしい。
なぜこのようにいうのかというと――一応参考までに画像を用意してみたよ。
日本史でも貨幣についての勉強をするときに、寛永通宝、永楽通宝、慶長通宝とか勉強しているはずで、
それには、みんな「通宝」がつくよね。
それで、その画像を例に出した開元通宝なんだけど、
これを「開元通宝」というふうに上下右左と読まずに、「開通元宝」というふうに時計回りに読む人があらわれたんだ。
ここからお金を「元宝」と読むようになったんだよ。そういう説がある。
そのほか、元の王朝のお金に「元宝」と書かれているところから来ているという説もある。
もともと「元宝」という言葉がなかったころは、そのお金は「錠」(ding4)と言われていて、「金錠」(jin1ding4)とか「銀錠」(yin2ding4)というふうに言ったらしいよ。
それで、今、我々がよく見ている冒頭の「元宝」に戻るんだけど――
これは、昔使っていたものとはおよそ形が異なるもののようで、
あくまでも今現代の縁起物の装飾として考えた方がいいみたいだよ。
写真の元宝にある文字に興味があったら、「招財進宝という文字」も見てね。