台湾の選挙の投票ミス

台湾での投票様式は日本のように自書式ではなくてスタンプを押すというのは、「台湾立法選挙の投票方法」でも書いたとおりだよ。

スタンプを押して投票するというのは、便利だけど、一発勝負というところがあるみたいだ。
もし、スタンプを押し間違えたらどうするのか?
自書式であれば、縦線でも引いて横に訂正するんだろうけど、スタンプの場合は、その押された状態であきらめるしかないみたいだよ。
新しい投票用紙をもらえるというわけでもないし、ペンで修正ということもできない。
ただ、別の人のところにもスタンプを押すことで無効票にすることはできる。
もちろん、スタンプでどういう押し方が有効かというのはあらかじめ投票所に掲示されているし、押す欄は感覚的にわかるようにはなっているから、常識的に押し間違えることはないようだけどね。

このようなスタンプの押し間違いのほかにも、押すものを間違えるという現象も発生するよ。
台湾では投票所に行くときは入場券のほか、身分証明書と自分の印鑑を持っていって、受付で有権者としての確認を行ってから投票をするんだけど、そのときに右手に自分の印鑑、左手に投票用紙なんかを持っていると、うっかり自分の持参した印鑑を押してしまう人もいる。これも無効になるらしいね。

スタンプをめぐっては、自書式で投票する我々とは想像がつかないトラブルがあるみたいで、
有権者が投票時にインクを乾かそうとして投票用紙を開けば、そこで秘密投票をしなかったということで無効票扱いになってしまうこともあるよ。
かといって、インクが乾かずに投票用紙を二つに折り曲げて投票すると、反対側にもインクが映ってしまって、どちらに投票したのかを開票の段階で判別するときに手間取ったりもするみたいだ。

印鑑については、興味があったら「台湾の印鑑」(日本語)「印章」(中国語)も見てね。