日本人の色を形容する表現は、日常的な範囲の中でも細かい。
例えば、「赤」っぽい色一つとっても、細かくは、赤と朱色は違うものだと思うし、
黄色とレモン色は違うとか、オレンジ色と山吹き色は違うとか、藍色と紺色は違うとか――
そんなことを思うかもしれないけど、
ただ、台湾人は日本人に比べて、色彩を示す言葉にそれほど強くないように思う。
例えば、赤と朱色は「紅色」、黄色とレモン色は「黄色」、藍色と紺色は「深藍色」と言うんじゃないかな。
文学や芸術の造詣が深い台湾人であれば色に対して細かい言い方をするのかもしれないし、
台湾人は色を見分けることは当然できるわけで、それぞれの色が違うということはもちろんわかっているけど、
一般的な台湾人の日常的な色の表現というのは、基本的な色のベースに対して淡いか濃いかを加える表現にとどまるわけで、
日本人のように、細かく色の言い方を分けたりはしないみたいだよ。
色の発想に差があるのは、もともと台湾国内で目にされる色の表現によるものだと思うけど、
そのほかに、もしかしたら、台湾人は絵画の授業では絵をペンでかくから、
おのずと頭の中で考える色の範囲が、水彩絵の具で絵をかく日本人とは違ってくるということなのかもしれないと思う。
「台湾人の子供の色彩道具」も見てね。