分かち書きをしない台湾人の名前

台湾人の名前は、読むときも書くときも、姓と名で分けることはしない。
つまり、「王小英」という名前があったら、「王 小英」と読んだり書いたりしないということだ。

日本と違って、姓と名前を分けて言わなくても、大体のパターンがあるから問題は起きない。
台湾人の一般的な名前というのは、3文字で構成されていて、
しかも、常識的には姓は1文字で構成されていて、名前は2文字で構成されているのだ。

そういう意識をもとにすると、「王小英」とか「WangXiaoYing」と続けて言われても、
最初の1文字が姓で後の2文字が名であることがわかるのだ。

姓名の名前が2文字の人は特にこの手の問題は発生しないだろうし、
そもそも名前全体が2文字で構成されているというのはそれほど多い例ではない。

では姓が2文字になる人はどうなるかと考えても、
姓が2文字の人であっても、常識的には名は2文字、合計4文字構成になるわけで、どこで区切るかはわかるし、
2文字姓というのは物すごく特殊で限られていて、姓を言われれば、台湾人自身がすぐわかるので、やはり問題は発生しにくいのだ。

書くことに関して言えば、
台湾での、台湾人の各種身分証明書やサービスカードなどなどの名前の表示、掲示されている台湾人の名前なども、姓と名前との間に区切りがなく、
台湾人の名前は、漢字と漢字の間が姓名に関係なくすき間は等間隔にあいていることがほとんどだろうと思うよ。
それが台湾人の感覚や常識を反映しているものだと思う。

逆に、日本での台湾人の名前の表記は、姓と名前の間が区切られているのが多いだろうと思う。
日本人は姓と名の間を分けて書くからね。

関連して、「台湾の「太郎」と「花子」」「台湾での封書の住所の書き方」とかも見てね。

コメント

  1. nabe

    珍しい名前?
    はじめまして。
    以前に台湾で金門島に行くのに国内線を利用したときに、航空券に記された私の名前(渡部~~)が「TU BU~~」になっていました(笑)
    あと台北の京兆伊の店内に掲げてあった証明書の類を見たときに「愛新覚羅」という姓を見て、ひょっとして外省人の店かも。。。ということもありました。

  2. ヘイン

    渡部會用「TU BU」那是台灣人習慣用中國語唸日本語的姓氏,所以渡部不是唸作わたべ而是擅自唸作「TU BU」,這種問題也常發生在翻譯上,如果日本人的名子沒有漢字就一定會幫他們取,例如「涼宮ハルヒ」這名字就被翻譯作「涼宮春日」,再來「愛新覚羅」是清朝皇帝的姓(苗字)。
    思妤さん翻訳お願いね

  3. ヘイン

    わたなべ才是抱歉..

  4. nabe

    ヘインさん、沒關係!
    日本語の「姓2文字+名前2文字」が、中華式に
    「姓1文字+名前3文字」に分解されてしまった
    ことをおかしくお伝えしたかっただけです。
    言葉足らずの私のほうが道歉でした。
    失礼しました。

  5. ヘイン

    実はわたし渡部という苗字いったい「わたべ」と「わたなべ」どちらが正しいかどうかわかりません
    日本語が上手じゃないから、中国語を書いたんでした

  6. Unknown

    金城武が台湾でデビューした頃,彼のことを「金城 武」ではなく「金 城武」と思ったのは私だけだったでしょうか(笑)

  7. sakiba

    金氏といえば、愛新覚羅姓だって、辛亥革命後は金氏と名乗る場合があるね

  8. やまだ

    こんにちは。久しぶりのコメントです。

    中華文化圏と日本では「姓」と「名」の感覚がだいぶ違いますね。たとえば「あなたの名前の真ん中の文字は?」と聞かれると、台湾人なら迷わず自分の名前(3文字)の2番目の字を答えると思います。 つまり姓と名とひとまとまりで名前、という感覚のようです。

     ちなみに台湾手話で「名前」は指3本で「三文字」をあらわします(違う表現もあるようですが)。名前=三個字という感覚があるみたいです。

  9. コメントありがとうございます1
    (皆様)
    こんにちはszyuです。コメントありがとうございます。
    私が書く前に物事が解決されていて、すばらしいです。

    渡部さんですが、確かに「わたべ」と読む人もいるかもしれません。ただ、一般的には、それは「わたなべ」と読むのだと思います。その渡部さんであれば、大臣を歴任し、副議長、民主党の最高顧問にもなったことがある渡部恒三さんなどが有名です。

    ヘインさんの翻訳ですが――
    渡部を「tubu」とするのは、台湾では日本人の名前については中国語読みをするという慣習があるからで、渡部さんは「watanabe」とせずに、「tubu」となるわけです。このような問題は翻訳ではよく発生することです。もし、漢字がない場合(その後は文字化けで読めませんので、省略)、例えば「涼宮ハルヒ」という名前の場合は「涼宮春日」と翻訳するわけです。
    ちなみに、「愛新覚羅」というのは、清の皇帝の名字です。

    ラストエンペラーで有名な溥儀とは、愛新覚羅溥儀のことですね。「あいしんかくら」と読むそうです。
    私が以前行っていた学校の講師に愛新覚羅という方がいらっしゃったのですが、私も、その当時、すごい珍しい名字という感覚しかなくて、そんなすごい姓であることは知りませんでした。
    ☆☆☆

  10. コメントありがとうございます2
    日本人と台湾人との名前の区切り方の指摘というのは、皆さん、よく観察していますね。

    逆に、日本では、台湾の名前を姓2文字+名1文字で区切られることもありますよね。
    以前、もう一人の書き手の持っていた航空券がいつもそういう区切り方になっていて、それで本当に本人認証ができたことが不思議でなりませんでした。
    旅行会社に連絡したところ、旅行会社の人は、台湾人の名前をいつもそのように区切っていたとのことです。
    特に、例えば「zhang xhao-mei」と指定されていると、ハイフンのところが姓と名の区切りだと認識してしまうようです。
    (参考)台湾人の名前のピンインの並べ方
    http://umesakura.jp/20060512005617.html

    台湾人のニックネームのつくり方で、頭から漢字2文字を読んで愛称にすることもあるようですので、絶対的に理解できないということは少ないかもしれませんが、台湾人にとっては、どうしてそういう区切り方をするのか、不思議でならないのかもしれません。

    半面、名前は区切らないものという感覚も日本と違うものを感じますね。日本ではフルネームをまるごと一気に読まれると余り楽しい気分がしないですよね。日本では姓と名前は完全に区切っていて、友人でも姓だけ覚えていれば事足りるという現実がありますよね。
    ☆☆☆