新年と旧暦の正月の言い方を比較する

旧正月という概念が薄い、あるいは持っていない日本人には、
新暦の正月でも、旧暦の正月でも、言い方は同じだろうとか思って、
「(新暦の正月の)除夕」とか、「春節の元旦」と言ってしまうかもしれないけれども、
両者は混同できないみたいだよ。

新暦の場合は――大みそか「除夕」(chu2xi4)という言い方は特にない。
日本人が12月31日に「きょうは大みそかなんだ!」という場合、違う言い方をする必要がある。
12月31日をしいて表現すれば、「跨年夜」(kua4nian2ye4)という言葉もあるので、こういうのを使うことになると思う。
ただ、「跨年夜」は特に大みそかの夜という意味であって、もともと日本語で言うところの12月31日全日を指すニュアンスは薄い。
新暦の年末年始を祝うようになったのは最近のことで、「跨年夜」は古来からある言葉ではないよ。

それから、元旦(yuan2dan4)は新暦の正月(の朝)を指すようで、春節の元旦という言い方もない。
旧暦の正月当日は「初一」(chu1yi1)といったりするのが一般的だよ。
もちろん旧暦正月当日を「春節」(chun1jie2)と言うこともできるよ。
「春節」というのは、農暦正月当日、あるいは漠然とそのあたりの時期のことを指している言葉らしいよ。

つまり、こうなるということかと思う。

大晦日 新年
新暦 「跨年夜」 「元旦」
旧暦 「除夕」 「春節」「初一」

ちなみに、台湾では1月1日は「開国記念日」という祝日だよ。
ただ、この日を「開国記念日」だと声高に言うよりも、普通は「元旦」と言うだろうね……
台湾の新年」も見てね。

この手の話は意外にコンテンツを書いてきているので――
暇があったら、「春節前後の日付を表現する」「大みそかと新年の重要度」「台湾の新暦年越しイベント」「春節のこと」とかも見てみてね。

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