台湾の目玉焼き その2

台湾の目玉焼きのつくり方は「台湾の目玉焼き その1」で紹介したんだけど、
何も自分でつくらなくても、台湾のホテルの朝食バイキングとかで目にすることができる。

目玉焼きのことは「荷包蛋」(he2bao1dan4)というよ。
「荷包」というのは財布の意味。財布に似ているからそういうんだって。
がま口財布を想像してもらえばいいのかな。
なお、別にがま口財布の形をしていなくても、我々がよく見ている目玉焼きでも、
目玉焼きのことは「荷包蛋」と言うことは変わらないよ。

「荷包蛋」は、バイキングとかのほか、弁当などの中に入っていたり、
朝食店でのハンバーガーとかサンドイッチの中(コンビニやファーストフードとかではないよ)に入っていたりもする。
パンの中に挟まっているのは、想像していないと不意打ちを食らったみたい。
パンの具の間からとろりとした液体が出てきてしまい、うまく食べないと収拾がつかなくなる。

「荷包蛋」を食べる人というのは、半熟にこだわる。
というのは、「荷包蛋」以外で台湾人が半熟卵を食べるという機会はそれほどないからだよ。
台湾人は生卵を食べるという文化もないし、
台湾の温泉卵はもっとしっかりゆでられて日本の温泉卵のような感覚ではないのだ。
だから、つくる段階で卵が破けてしまったり、予定どおりに半熟にならなかったら、
その口惜しさは日本人以上にあるのかもしれない。

ちなみに、中国語では、
半熟は、「半熟」(ban4shou2)とか「半生」(ban4sheng1)
固ゆでは、「全熟」(quan2shou2)とかいったりする。
あるいは、やわらかいか、かたいかということで、半熟は「軟的」(ruan3de)「硬的」(ying4de)と言わなくもない。
ただ、これは「熟」という言葉が難しいお子様向け、むしろ2声&舌巻音が苦手な日本人向けの言い方かもしれない。