台湾の書道の実用性

いろいろ書道の話を書いてきてみたんだけどさ、
客観的に考えると、台湾人は書道が「できる」と断言できそうだし、
さらに、字がうまくなる条件がそろっていると言えそうだよね。

そんなことはないという台湾人はいるかもしれないけど、
少なくとも、そのカリキュラム、教材、学習時間を考えると、
日本人よりかは書道の機会が多いことは事実だ。

ただ、台湾で書道の授業はしっかりやっているけど、
それは将来毛筆ですべてをこなせるために訓練させているというよりも、
文化保存活動の一環という意味合いが強いんじゃないかと思う。

学校で習っている書道はあくまでも書道の入口での学習だよね。
学校で習っているレベルというのは、楷書で書ければいい授業であるわけで、
行書とか草書というようなハイレベルなテクニックまでは必要ないらしい。

学校で習った書道スキルが実用的に日常生活で使えるかどうかといえば、
こんなに書道の勉強をしていれば、おのずと台湾人みんなの書道作品の字を見る目が厳しくなるわけで、
自分のしたためた書が実用にたえられるかどうかは、少し考えないといけない問題だ。

結局のところ、何か看板とか表示とかのための文字をしたためる必要があるときには
やっぱりパソコンで楷書とかのフォントを選んでそれを印字した方が賢明だし、便利だと思うんじゃないかな。

台湾の書道シリーズはいろいろ書いてきたので、興味があったらこっちものぞいてみてね。
台湾の書道の授業」「台湾の学生の書道用品台湾の書道半紙」「台湾の書道の授業の様子」「日本と台湾の書道の授業の違い」「台湾の書道のお手本