――図らずも、連載チックになってしまった。
台湾人の誕生日とか、台湾人と年齢把握 その1、台湾人と年齢把握 その2を見てね。
これまでの話のダイジェストでまとめてみると……
台湾人がおよそ年齢が更新される時期と考えるのは、誕生日か新年(旧暦or新暦)のどちらか。
おぎゃあと生まれた瞬間の年齢は1歳と数える人がいる。
こういう年齢把握のルールはその台湾人によって異なるから、
厳密な意味での年齢にはずれが生じてしまうんだ。
こんがらかるので、図をつくってみた。――結構力作になった。
一番上が「実歳」と書いてあるけど、日本人の考える年齢の数え方。
それから下4つは「虚歳」で、中華圏にある伝統的な年齢の数え方だよ。
「虚歳」の人の年齢の更新は、元旦、春節、誕生日とそれぞれの人で考え方が異なるから、それに合わせて幾つかのケースを載せてみた。
ちなみに、元旦というのは、新暦の新年のことで、春節というのは、旧暦の新年のことだよ。
この図を見ると、11月1日の日本人の子供が3歳を迎えた新暦の新年、
例えば、実歳で数える台湾人の子供たちに年齢を聞くとする。
そうすると、時間的には明らかに日本人の子供が一番先に生まれたにもかかわらず、
実際には、「虚歳」を使い元旦で年齢が更新されるという一番遅く生まれた12月10日生まれの子供が一番年上になるという現象が発生する。
もっといえば、11月1日生まれの「実歳」を使う子供たちよりも年齢的には下になってしまう。
さらに、年齢の数え方に対するいろいな異なる概念が交錯しているということ自体を子供自身が理解できていないために、
外部での知識をそのまま受け入れて年齢を数えてしまう台湾人の子供もいなくはない。
例えば……
年齢は元旦で更新することにしている子供が、春節や誕生日で1歳更新してしまうおそれがあるし、
年齢を春節に更新することにしている子供が、誕生日に1歳更新してしまうおそれがある。
ただ、こういうふうに更新したとしても、親に聞いてみたり、おかしいことに何となく気づいたり、年齢をそうやって数えていたこと自体が忘却されれば、元に戻っていく。
いずれにしても、台湾人の子供に年齢を聞くときには、注意が必要なんだね。
同級生でどう考えても同い年なのにもかかわらず、
聞く子供によって年齢が異なるという珍現象も容易に起こり得てしまう。