台湾人の鳥の散歩

台湾人が飼うペットは、イヌ、ネコ、魚、鳥とかがいる。
日本人と同じようにイヌは散歩するんだけど、
鳥を散歩させる人もいるよ。これは中華圏で広く行われているみたい。
鳥の散歩のことを「遛鳥」(liu4 niao3)という。

とはいっても、鳥の散歩とは、手乗り文鳥みたいに手に乗せるのではなくて、
必ず鳥かごに入れて散歩するのが特徴だよ。
鳥かごは直方体とか円錐というかドーム型の鳥かごで、金属よりも竹製のものの方が多い。
鳥かごの先端にフックがついていて、フック部分を手で持ったり、どこかに引っ掛けたりできるようになっている。

鳥の散歩は鳥の生態に合わせて朝行われる。
鳥を驚かさないように鳥かごを黒い布で覆って歩いている。
鳥かごを揺らしながら歩くことで、鳥の筋肉を鍛えられるので、飼い主は鳥かごをゆっくり揺らして歩く。

鳥であればすべて散歩させるというのではなくて、限られた種類の鳥だけだよ。
鳴き声がきれいな鳥、画眉鳥が多いよ。
それは、鳥の散歩の目的自体は、公園に行って、同じような鳥を持っている人たちと交流することにあるからなんだ。
公園に到着すると、黒い布を取って、日光浴をさせ、鳴くようにする。
公園だけじゃなくて、伝統的な喫茶店に入ったりする人もいる。

鳥の散歩は、近代を舞台にするような古いドラマとかを見ると、よく出てくる。
鳥の散歩自体はおじさんやおじいさんのやることで、若者はやらない。
今は少なくなったけど、全く見られなくなったわけではないよ。

ちなみに今では、「遛鳥」という言葉は、露出狂、つまり裸で歩き回る変質者という意味で使われている。
これは以前、大学で、罰ゲームとして夜中に学生が裸でキャンパス内を走り回るという事件があって、それを契機にこのように呼ばれることになった。
この事件は学校側の処分が厳しいことで、学生間でちょっとした話題になったこともあったんだって。