「大補帖」(da4 bu3 tie3)というカップラーメンが、ある。統一の製造しているラーメンだよ。
もともとこのカップラーメンは漢方薬の成分が入っている栄養たっぷりラーメンという意味だったんだけど、
そのうち、これは海賊版ソフトの代名詞になった。
だから、もし「有没有大補帖?」と質問すれば、台湾人は何か海賊版が欲しいのだろうと理解するのだと思う。
昔のソフトウエアの容量はそんなに大きくなかったから、一つのCDでおさまったんだよね。
そういう海賊版は、CD1枚の中に数十万円、数百万円相当のソフトが入っていて、それが使えるようになるから、
たっぷりお得感を込めて、そんな名前になったんだよね。
ただ、「大補帖」という言葉が知れ渡るに従って、警察とかから警戒をもたれるようになり、
海賊版を「大補帖」と呼ぶことがはばかられるようになり、その名前は、次第に変化していき、
インスタントラーメンや即席めんを示す「泡麺」(pao4 mian4)と呼ばれるようになっていった。
ちなみに、海賊版は現在はほとんど販売されていないんだよ。
でも、「大補帖」というのは素材集というような意味合いでも使われていることがあって、そういう意味としてしばしば登場している。