呼びかけへの返事の仕方

中国語を勉強しているときに出席をとるときとかで、中国語の先生から名前を呼ばれるときは「到」(dao4)と返事をするようにと言われたことがある人もいるんじゃないかな。
ただ、台湾では「到」と言わずに、「有」(you4)と言うよ。
「到」という返事の方法はないわけではないけど、田舎臭くてださいイメージがある。

台湾では高校時代になれば軍事訓練という授業があって、そういう授業で軍事教官という人が点呼のときの返事の仕方なんかを教えてくれたりする。
軍事訓練の授業の中で、点呼のときには大きな声で返事をしなければいけないとか、例えば「到」という返事はしてはいけないとか教わって、
台湾人は最終的には返事の仕方は「有」だということがわかる。

ただ、どこの軍事教官もまじめに教えるというわけではなくて、楽しく授業が展開する軍事教官もいて、そういう軍人教官に授業が当たると、それほど点呼での返事の仕方が徹底されずに終わったりする。

まあ、それでも女性はいいんだけど、兵役に行ったりする男性の場合、
兵役先で「到」と返事をしたり、返事をしなかったりすると、それはそれは大変なことになる。
班長に当たる人が激怒して、大声で怒号を浴びせられることになる。

軍事面では点呼の返事というのは物すごく徹底されているもので厳しいものではあるけど、
生活の中では、もともと台湾では名前を呼ばれたからといって返事をする必要はないみたいなんだよね。

だから、日本人が台湾人の名前を呼んだにもかかわらず返事をしようともしない台湾人がいたとしても、
それはこちらを無視したり悪意があって返事をしないというわけではなくて、
もともと返事をしない文化の中の人たちだということを忘れてはいけない。