沖縄では雪が降らないから、その南にある台湾はますます雪が降らないだろうし、
だから、台湾人は北海道に行って雪を見ているんだろうというふうに思っているかもしれないけど、
実際には台湾でも雪自体は降るんだよ。
沖縄では100年来雪が降っていないという話もあるけど、つい数十年前には台北でも雪は降ったこともある――というような、まあ極めてまれな出来事もないわけでもないよ。
そういうマイナーな話題だけではなくて、日本人でも何となくは知っているかもしれないけど、台湾には高い山があって、もっといえば台湾には富士山よりも高い標高4000メートル弱の高さの山もあったりするから、さすがに緯度は低くても雪は山のどこかで降っているはずなんだよ。
大体標高1000メートル以上の山は雪が降るんじゃないかと思う。
台湾は地図を見ても想像ができるように日本同様山がちな地形だから、1000メートル級の山といえば、それは一つ二つというわけではなくて、もっとたくさんあるんだよ。
だから、雪が降る唯一貴重な山が台湾にもあることはあるというようなそういう小さな話ではなく、いろいろ高い山があって、そういう山では雪は降っている。
別に台湾国内でブームになっているわけではないけど、台湾国内の雪を見に行くこともできるよ。
とはいっても、雪が見られるといっても、まあそれほど積もっているというわけではなくて、真っ白な銀世界とはほど遠い汚いものだったりする。
もちろん、台湾国内でも本当に銀世界が見られるようなところもあるんだろうけど、そういうところは一般の人たちには向かない登山家の人たちが行くエリアなんじゃないかな。
そんなわけで、一般の台湾人がそれなりに美しい銀世界の中できれいな雪を見たいと思ったら、やっぱり北海道ツアーとかに参加しようという気になる。北海道でそういう雪が見られることは台湾人でも知っている。
私から考えれば、北海道雪祭りの雪は本州から運ばれてきているわけだし、豪雪地帯といえば北陸や東北の方が迫力があるだろうというふうに思ったりするんだろうけど、台湾人はそこまでは知らないんだよね。
やっぱり宣伝の効果というのは大きい。札幌雪祭りなんかもその時期になれば毎年ニュースとして台湾国内でも報道されていたりしていて、それを見て台湾人は雪を見ようと北海道に行こうと思ったりするんだね。