台湾の肉屋も見てね。
台湾で鳥肉屋さんというと、それは鶏の肉を扱うお店なんだ。
中華レストランとかで見るような、アヒルとか白鳥とかハトとかを専業で扱っているようなお店は、少なくとも市場にはないんじゃないかな。
カウンターの上に絞めた後の肉が並んでいたり、つり下がっていたりしているんだけど、
とさかから足まですべてが食材化されているのが、日本と全く違うところなんだよね。
日本で鶏肉を買うときは、もも肉、胸肉、手羽肉、皮、レバー程度しかないんだろうと思うけど、
台湾では、日本とそもそも肉のジャンルの考え方が違うようで、
鶏肉丸ごとのほか、羽、もも、頭、首、足、内臓といったように部位ごとに並んでいたりする。
内臓についてはさらに部位が細分化されていて、いろんな部位が売っていたりする。
カウンターにある肉のほかにも、カウンターの後ろにかごがあって、生きている鶏がいるときもある。
何か特別にリクエストしたいことがあれば、お店の人に言えば生きた鶏を絞めてくれる。
そんなお店のカウンターの後ろには鶏を殺す機械がもちろんある。
殺し方は、まず羽を結び、包丁で鶏の首に傷をつけて首から血を流し、その鶏を沸騰したお湯が入った機械に入れ、脱毛させつつ殺すというものだ。
鶏を殺すとき、鶏に断末魔を挙げさせることなく、あっけないらしい。
残酷なんだけど、それをカウンターから見ようと思えば見ることができる。